絶対認知してもらいたくない女性

2014-07-01

子供を本当の父親に認知されたくないという女性のお話。

先日、20代後半の若い女性がお子さんを連れて相談に来られました。

自分が父親だという男がいるのだが、彼には絶対に子の父親になって欲しくないといいます。

事情をお伺いすると、その男性とは2週間程度の交際しかなく、お子さんには彼が父親だと思われたくないとのこと。

認知は、母親の承諾を求めていないので、父親がその気になれば、認知されてしまい、法律上の父親になってしまう可能性があることをご説明。

認知後にその無効を主張するにはDNA鑑定をして血縁関係がないことを証明しなければなりません(家事調停ないし訴訟が必要)。

しかし、彼女の場合は、子と前述の男性との間に血縁関係があることは間違いないといいます。

彼女は、子が男性に認知されることがやむをえないとしても、ご自身に万一のことがあれば、男性が、子の親権者になることを非常に気にされました。

実は、彼女には親から相続された財産があり、彼女に万一のことが発生し、彼が親権者になると、子に相続された財産は、彼が管理することになります。

そこで、公正証書遺言で、「未成年後見人の指定」を行うことで、親権者が男性になることを防げることをアドバイスし、ご自身のお姉さんを指定されることになりました(男性が後日調停で親権変更を求めることは可能ですが、よほど養育者としての適性が認められない限り困難と思われます)。

いかにして男性に認知させて養育費を払ってもらうか、というご相談をされることはよくあります。

いかにして認知させないようにするか。「認知してもらわなくてもいい」、はたまにありますが、「絶対に認知されたくない」は珍しい。

認知は子の権利であり、親権者である母親が勝手に放棄することはできません。認知してくれないように示談するということはできません。
このような示談書を交わしても有効とならない(民法90条違反:公序良俗違反)でしょう。

なかなか困難な問題です。

(センター員 松村)

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